福大未来キャンパス2025で「ものづくりから始まる科学 ~ラジオ工作から電波発電まで~」を実施しました

2025年10月19日(日)、福井大学文京キャンパス アカデミーホールにて開催された「福大未来キャンパス2025 -中高生のための未来発見講座-」において、先端マテリアル創造ものづくり研究室では、「ものづくりから始まる科学 ~ラジオ工作から電波発電まで~」と題した講座を実施しました。

・開催日:2025年10月19日(日)
・実施時間:1限目・2限目 10時00分〜11時45分
・場所:福井大学文京キャンパス アカデミーホール
・対象:中学生・高校生
・講師:庄司 英一(福井大学 工学部 准教授)
・講座名:ものづくりから始まる科学 ~ラジオ工作から電波発電まで~

本講座では、ラジオ工作を入口として、電波、電子工作、エネルギー変換、そして災害時の情報取得手段へとつながる科学技術について紹介しました。

2025年は、日本でラジオ放送が始まってからちょうど100年にあたる記念の年です。ラジオは、かつて関東大震災を契機として情報伝達手段としての重要性が広く認識され、鉱石ラジオなどの簡素な受信技術を通じて多くの人々に親しまれてきました。

本講座では、そうしたラジオの歴史を振り返りながら、福井大学で研究を進めている無給電ラジオ技術「HOOPRA」について紹介しました。HOOPRAは、電池や外部アンテナを用いずにAMラジオ放送波を受信することを目指した装置であり、古くから知られる鉱石ラジオの原理を現代的に発展させたものです。

講座では、実演を交えながら、放送波に含まれるエネルギーをどのように取り出し、音として聞いたり、LEDを点灯させたりできるのかを説明しました。中高生の皆さんには、普段は目に見えない電波が空間を伝わり、情報やエネルギーを運んでいることを、実際の装置を通じて体感していただきました。

また、無給電ラジオや電波発電は、単なる電子工作の題材にとどまらず、停電時や通信障害時の情報取得手段、防災、脱炭素社会、エネルギーハーベスティングなど、現代社会のさまざまな課題とも関係しています。1世紀にわたり身近に存在してきたラジオ放送波には、まだ十分に活用されていない可能性があります。

今回の講座を通じて、参加した中高生の皆さんに、ものづくりから科学を学ぶ楽しさ、身近な技術の奥深さ、そして工学が社会課題の解決に結びつく可能性を感じていただけたのであれば幸いです。

先端マテリアル創造ものづくり研究室では、今後も、ラジオ、電波、電子工作、無給電技術、防災技術などをテーマに、研究成果を社会へ分かりやすく発信してまいります。